■Need-based Model 従来のモデルでは活動間での相互作用が考慮されていなかったが、活動の配置は都市において本質的。複数日にわたる調査では活動の周期性が考慮できる。 ■活動効用関数を潜在欲求で表す 効用関数は、前回の活動からの間隔の関数の項と、活動自体の効用項からなる関数。閾値を超えたときに活動が行えると仮定し、周期性を考慮。 ■活動相互依存 活動の相互依存性を考慮し、他の活動の欲求が活動の欲求や効用の増分として入るように定式化。 ■推定 MXLモデルの推定、効用関数がなめらかでなく、活動間の相互依存があるためベイズ推定が頑健。 属性による各活動欲求の高さを表すパラメタβと、曜日などの基本的な活動特性を表すパラメタαが推定できる。相互依存関係は、Social VisitとSportsの間、Non-daily shoppingとLeisureの間で見られる。 ○コメントなど ・staticモデルよりも圧倒的に1日の活動が予測できるような革命的なモデル。ニーズが高まると活動が発生するというのが、ありそうなメカニズムをうまくとらえたモデル。 ・パネルとしてデータがとれるようになっているから、活動の間隔がわかり、推定できるようになったという背景がある。 ・ベイズで推定しているが、入れ子構造なので構造推定のような方法もあり得るのではないか。 ・構造推定だと計算負荷が高く、ベイズの方が速いのではないか。 ・活動のくくりはもう少し単純化して、抽象化や構造化はできそう。 ・エキナカに毎日行くと週末に街に出ないかなどや、満たされる欲求がないのかなどが明らかにできれば、郊外と都心の問題なども明らかにできそう。 ・通勤需要が減り高齢化が進む中で、大型SCがコミュニティセンターとセットで居住地近くに来ようとしている。そうした評価にこのモデルは本質的な表現ができている。 ・公園と代替性を持つものはなにか。 ・相互作用のあるベルマン方程式はどんなものかなどを考えると面白い。 ・1日の行動で買い物やレジャーを独立に選ぶのかそうで無いのかが大事で、このモデルではスケジュールや順序の概念はない。