羽藤: 専属のドライバーがいるってことは相乗り型のタクシーってこと? 三木: 相乗りはしていない.タクシーに近い. 羽藤: フレックスを定義しているのがポイント.病院の場合は前が厳しい. 時間のフレキシビリティに非対称性があると運用の仕方に差が出そう. 三木: 通常は出発と到着それぞれにtime windowを定義しているので,非対称性の表現はできる.今回の場合は,time windowを最早出発時刻と最遅到着時刻で定義した上で移動時間固定にしているからこそ,その差分でフレックスが簡単に定義できている.その代わりに非対称性の表現はできていない. (Cost-feasibleの設定を見て) 羽藤: 完全に避難だなこりゃ. 近ければ迎えに行くけど浸水深にいたら見捨てるとか. キレイに書けている. (定式化について) 羽藤: yの設定が上手い.これによって制約条件4,5とかが定義できる. 接続制約ってなに? 三木: 前後のトリップが時間的に成り立つかどうかを検証する条件. 羽藤: 個人事の制約条件だよね?これ.端点を削りまくっている. 解き方があれだな. 羽藤: 問題の性質自体に癖があるのかな? 解き方が本当にメタヒューリスティクス. 拾う人は近い方で拾っていくとか,こういうほうが効率的なのかもしれない. 普通だとこんなやり方しない.抽象度を高めてやるはず. 三木: 改善法についてはVRPと同じ形なので,そちらで使われている手法は援用できるんじゃないかなと思ったが今回は使われていない. 羽藤: アランのオペレーション日記という感じ. (結果のグラフに対して) 羽藤: こういうのは面白い. ネットワークの形によって結果が変わる. 羽藤: ハブが増えるとUniformに近づく. 2Hubはライダーが増えるとコストが上がるってこと? 三木: 削減率が低いだけ.削減はできている. おわり 羽藤: 最後までよく解いていたな. 書ききるってことが重要.制約条件挫折しそう. 制約条件って抜けていても解けちゃうんだけど,複雑. 三木: それについては確かめようがない. 羽藤: 査読者次第.いろいろありそう. 概ねオペレータが考えているのを制約条件に入れてる. 定式化はうまかった印象. 一方で計算コストが高いんじゃないかと思うが,それについては? 三木: 書いていなかった. 羽藤: ネットワークはないんじゃない? 連続空間でODが点.経路はあるのか? 三木: 経路の概念はない.ライダー間のリンクが発生するかどうかをtime-feasibleとCost-feasibleで評価しているだけ. 羽藤: ネットワークはない.座標ベースでやってる. こうやって解いたほううがルーティングよりベター. これリサーチB? 三木: はい. 羽藤: アルゴリズムは,全体最適を達成するためというよりも, アプリケーションでこれを達成しようとすることを念頭において設計しているような気がする. 情報を使ってライダーやドライバーを選ぶということを繰り返す. そういう行動が起こった時に効率性があがったり下がったりする. 分権的な最適化のアルゴリズム.個々のドライバーがどういう変え方をすると最 適なシステムが達成されるのか?ということをわかりたいのかもしれない. 全体最適を達成するのは無理だから,個々のドライバーとかライダーが個々の 範囲の中でどういうライダーやドライバーを選択するのか,という,個々人の選 択の絞り方をアルゴリズムでセットしておくという制御の方法が新しいのかも しれない.そういう方向は三木の研究でも実装上の面白さがある. アルゴリズムはそういうことを意識して書いているんじゃないか. 羽藤: サービスとしてやろうとするとUberも解かざるをえないが, 最適化問題を解くというよりも現象を再現するというアルゴリズムに意味があ るように感じた. 羽藤: 計算のところは,ネットワークの形で変わるというのは面白い.三木の研究で も集落配置などが変わると効率性がどうなるのかを見るのはいい. 羽藤: 高齢者ばかりになると,フレックスの感度に局所性とか非対称性が存在する. 今までの交通のHWHの時間制約のパタンと変わることで,求められるサービス も変わってくる.そういう問題が扱えるのだとしたら面白い. 三木ので発展させようとすると?譲歩とか? 三木: 今回この論文に目を留めたのは,単にマッチングとルーティングを同時にやっているものを見たことがなかったからだが,Time-flexiblityについては面白いと思った.参加者のコミットメントの効果が状態によってこんなに大きく変わるというのは興味深い. 羽藤: スケジューリングは入ってる? 三木: 車両の出発時刻選択は決定変数の一部. 羽藤: 需要発生は? 三木: 分布から. 羽藤: 関係性みたいなものがない. 人間関係があることで出てくる現象とか面白さがあるのかという点が勝負になる. 規模がちっちゃくて仲がいいほど,,みたいな逆説的な事実が出てくると面白 い.SNが0/1/ランダムというときに成立するサービスとは何か? 送る-送らないということが繰り返すことによってネットワークがどう変化す るのか?ということが面白い.交通行動からネットワークの切断が起こる. 庄司: 5hubsになるとUniformに近づくとはいえ近づいていない. 三木: その辺をどう解釈できるのか,よくわからない. ただ総コストについては2-hubs < 5-hubs < Uniformにはなっている. あと削減率で比べる場合,そもそも移動の平均距離が需要パターンによって変わっているので公平な比較といえないのかもしれない. 福山: 平均移動距離は分布の効率性を表しているのでは. 設定が不公平だというわけではなく,サービスエリアが長方形で与えられたとき,ODの分布によってそもそもの効率性が変わるということを表現しているだけ.比較上の公平性は,長方形の部分で担保しているのでは. 三木: 確かにそうですね.